失敗しない精油の選び方

まずはこの3本

介護アロマをやってみたいけど、どの精油を使えばいいかわからない。
安いものではないから失敗したくないんだよね。

miyu

そうですよね!
精油は決して安いものではないので少しずつ揃えていけば大丈夫です!
やっぱり違った、こっちにしとけばよかったとなるべくならないように、本日は最初に揃えたい精油3選をご紹介します!

王道のラベンダー

まずは何と言っても、万能オイルと言われているラベンダーです。
最初はこの1本から始めてもよいかと思います。

なんとなくラベンダーみたいなのは知ってるけど、
どうしてラベンダーは介護アロマのはじめの一本に入ってくるの?

精油はただ、良い香りをするからリラックスするんだね、ということではなく、たくさんの成分が含まれています。その作用が結果、私達の心と体に作用していきます。

例えば、このラベンダーでは、主に鎮静作用の強い、緊張や不安を和らげる酢酸リナリルと、交感神経の過剰な興奮を抑え、副交感神経を優位にするリナロールが作用しています。
また、香りを嗅ぐことで、神経を安定させる脳内物質「セロトニン」の分泌が促され、不安感や孤立感を和らげることが近年の研究でもわかってきています。

ラベンダーこんなときに

  • 夕方そわそわしているとき
    帰宅願望などで日勤のスタッフが「お疲れさまでした〜」と帰宅する中、入居者さんも「帰らなくちゃ、子供が帰ってくるからご飯作らなくちゃ」なんて光景は日常茶飯事かもしれません。そんなときは、ラベンダーの香りで落ち着かせてあげる。
  • 頻回なナースコール
    ナースコースを押す方は決まってあの入居者さん、悩まされている夜勤さんも多いと思いますが、就寝30分前からラベンダーの香りを漂わせたり、ラベンダー精油を1〜2滴ティッシュの滴下して手の届かない近くに置いておくというのも一つです。(時間が許せば、手や足のアロマトリートメントや、背中をさするなども一緒にできたら安心していただけます)
  • スタッフのストレス管理
    アンガーマネジメントをしても追いつかない!というときには、ラベンダーのアロマスプレーをポケットに入れて、いつでもシュッと吹きかけてストレス管理をすることもできます。お部屋やトイレの臭いが気になるときにもお使いいただけます。

ラベンダーの種類

ラベンダーにはたくさんの種類があります。それぞれ目的が変わってきますが、一番のおすすめは「ラベンダーアングスティフォリア」または、「真正ラベンダー」と記載されているものを選ぶとよいですね。

メンタルケアのベルガモット

ベルガモットは紅茶(アールグレイ)の香りつけとして知られています。精油のベルガモットも似たような香りがします。つい、大きなため息をつきたくなるような香りです。ベルガモットの精油がなくてもスーパーに行くとベルガモットティーが販売されているので、どんな香りか気になる方は紅茶タイムしてみてください。

ベルガモットにもラベンダーに多く含まれる鎮静成分「酢酸リナリルリナロール」を豊富に含みます。交感神経の興奮を抑える「酢酸リナリル」と、気持ちを明るく前向きにする「リモネン」が同時に働くため、「落ち込んだ気持ちを引き上げつつ、興奮やイライラは鎮める」のでラベンダーが苦手な方はリラックスしたいときには、ベルガモットを選択してみるのもよいです。柑橘系なので、わりと受け入れてくれやすい精油の一つです。

ベルガモットこんなときに

  • 食欲不振、低栄養のサポート
    ベルガモットに含まれる「リモネン」などの成分には、自律神経(副交感神経)を優位にして消化器官の働きを活発にし、唾液や胃液の分泌を促す作用があります。食事の30分前くらいにベルガモットの香りをほのかに香らせることで香りが脳に届き、リラックスし、「お腹が空いたな」という自然な空腹感を誘発するサポートになります。
  • 臭い対策
    ベルガモットには優れた抗菌・抗真菌作用があり、雑菌の繁殖による臭いの発生を防ぎます。人工的な芳香剤ですと香りが強すぎて「ニオイが混ざって不快」になりがちですが、柑橘とハーブの混ざった爽やかなベルガモットは、空間を清潔感のある爽やかな空気感に一変させてくれます。アロマスプレーにしてカーテンや空間にシュッと吹きかけるのに最適です。
  • 介護スタッフのバーンアウト予防
    精神的な疲労、仕事のストレス、人間関係のモヤモヤなどで「心が重い」「やる気が出ない」と感じるとき、脳内のエンドルフィンやセロトニンの分泌を促し、「沈んだ気持ちを優しく引き上げる(高揚作用)」をもたらします。スタッフルームや休憩室、事務所で香らせておくことで、夜勤明けの疲労感や仕事中のピリピリした空気をやわらげ、スタッフの離職予防やメンタルヘルスケアにも直結します。

介護アロマは利用者さんだけでななくて、

私達介護スタッフの味方でもあるんですね。

miyu

そうなんです!
介護を支えるスタッフやご家族が心も体も元気ということが大切ですよね

実際にベルガモットを嗅いでから次の仕事をするスタッフもいますよ。

気をつけたいこと

ベルガモットにはお肌に塗布したあと、日光にあたるとシミや炎症などの皮膚トラブルを起こすベルガプテンという成分はが入っています。日中はお肌に塗布しないか、または、フロクマリンフリー(ベルガプテンフリー)の精油というものが販売されています。FCFと精油のビンに表記されいます。日中お肌に塗布して使用したい場合はFCFのものを選びましょう。

※精油はそのままお肌につけると、それ自体で皮膚トラブルの原因になりますので、ホホバオイルなどに希釈してからお肌につけることが基本になります。

呼吸器系のケアのラヴィンツァラ

ユーカリやティートリーのようなすーっとするような香りです。お肌への刺激がマイルドで利用者さんに使いやすい精油の一つです。ラヴィンツァラには1,8-シネオールという成分が一番多く含まれており、 強力な抗ウイルス・抗菌・抗炎症作用を持ち、呼吸器系の粘膜をケアします。また、モノテルペンアルコール類も含まれており、 免疫系を刺激して自己治癒力を高めつつ、神経系に対しては優しく鎮静させる働きがあります。

ラヴィンツァラこんなときに

  • 高齢者に優しい「呼吸器・感染症ケア」
    ユーカリやティートリーは刺激が強すぎて高齢者にはむせたり咳き込んだりすることがありますが、ラヴィンツァラは低刺激なのでわりと安心して使用することができます。冬場のインフルエンザ・風邪予防にはお部屋に香りを拡散したり、痰のからみや鼻づまりのサポートをしてくれます。
  • スキンケアに
    抗炎症・組織修復作用があり、ラヴィンツァラに含まれる芳香成分が、お肌の炎症を引き起こす物質(プロスタグランジンなど)の発生を抑えるので、おむつかぶれ下着の締め付けによる摩擦、自力で体位変換ができないことによる「初期の圧迫感(発赤)」に対して、過剰な炎症を鎮め、肌自らの再生力をサポートします
  • 二次感染の防止
    高齢者の皮膚や臀部まわりは、高温多湿になりやすく「白癬菌」や「黄色ブドウ球菌」が繁殖しやすい環境です。ラヴィンツァラの強い抗菌・抗真菌作用が、皮膚の常在菌バランスを整え、皮膚のバリア機能が低下した部分からの二次感染(褥瘡の悪化や皮膚炎)を防ぎます。

注意点

ラヴィンツァラに含まれる「1,8-シネオール」は脳をすっきりさせる素晴らしい成分ですが、刺激がしっかり届く分、以下のような方への使用は慎重に行う必要があります。

  • てんかんの発作を起こしたことがある方
  • 脳卒中の後遺症などで、痙攣発作のリスクがある方
  • 急な興奮や幻覚(せん妄)が見られる状態のとき

脳や神経が過敏になっているときは、刺激を与えるハーブ系ではなく、心を穏やかに鎮める「柑橘系(オレンジやベルガモット)」や「ラベンダー」を選ぶのが安心です。

おわりに

今回は、介護アロマをスタートさせるときに、お薦めの精油3本をご紹介しました。
これじゃなくてはだめということはありません。施設での予算などもあると思います。
その他始めるのにあたって、リスクマネジメントや様々ご質問があるかと思いますので、
遠慮なくここからご質問くださいね!